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懇願

父が転院して5日目 先週の月曜日、初めてリハビリに同行した

丁寧に 父の体をストレッチしてくれる
フレンドリーなリハビリの先生が 私に尋ねた

「どんなお父さんだったんですか~?」

「優しい父でしたが、私にとっては威厳のある父でした」

次にリハビリ先生からの言葉…父の肩を手の甲で軽く叩き

「お父さん、小学生以下ぢゃないですか~」

リハビリ先生を見る 私の目が凍り付いた
あまりに驚き、何も言葉が見つからず、黙りこくってしまった

この出来事を もんもんと考え一週間が過ぎた
ここ2,3日 父はリハビリを拒んでいる

今日、私は、意を決してリハビリ先生を訪ねた

「先生は先週、父がどんな父だったか私に尋ねられ、
 私は威厳のある父だったと答えました。
 その後、先生はなんとおっしゃったか覚えてますか?」

先生は覚えていた
そして、言葉が行き過ぎてたことを謝罪してくれた
悪気はなかったし アットホームな雰囲気作りのためのジョークだと言う
この先生が悪い人間ではないことは分かってる
だけど、私たちにとって父は 
今も変わらず尊敬し、威厳ある存在であることを知っていて欲しかった

転院して数回のリハビリで
簡単に“もう無理だね”と父を前に発する 先生に懇願する

「リハビリの先生方は私たちにとって“希望”なんです。
どうか父をよろしくお願いします。」

心からそう思い、深く頭を下げた
by cocchiy | 2007-09-10 23:10 | 日記
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