“守る”ということ


小学4年生の夏 とても暑かった
あの夏は 一生忘れることがないだろう

私たちは よく 彼の家に 遊びに行っていた

彼が 病院から もらってきた カラの注射器
針を抜くと 注射器水鉄砲に早がわり

男女に別れ、水鉄砲合戦 開始だ     発射!


  心臓病の 大きな手術が 成功し、彼は健康になった

今考えると あんなに 大きな注射を 何本も何本も してたんだね

  小さな 体 

  彼は 生まれつき 心臓に 何箇所もの欠陥があった
  何度も 手術を繰り返し、やっと健康を手に入れた 夏だった


  注射器水鉄砲から 放たれた水から 男の子たちは 彼を守っていた
  守ろうという言葉はなく 

  当たり前のように 彼を 守っていた

  みんな ケラケラ 笑っていた 

  楽しかった あの夏

  びっしょりになってしまって 風邪を引くと 彼のお母さんが
  みんなを お風呂に入れてくれた

  あったかかった


夏休みも明けようとしていた 8月の 終わり

  彼が 亡くなったことを 知った
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by cocchiy | 2006-04-03 23:45 | あの頃は・・・
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